2020.10.20

中国最大のECセールイベント「独身の日(W11、ダブルイレブン)」のこれまでとこれから

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中国最大のECセールイベント「独身の日」をご存知でしょうか?
中国で2009年から開始され、毎年11月11日に開催される世界最大級のショピングイベントです。

 

この独身の日、最近では日本でも少しづつニュースになって耳にしたこともある方が増えてきたのではないでしょうか?
本日は「独身の日」のこれまでと、これからを考察していこうと思います。

 

独身の日とは?
もともと中国の11月11日は「光棍節(こうこんせつ)」と呼ばれており、独身を連想させる「1」が並ぶことから一般的に独身の日という意味合いが広まりました。この日には元々独身者が集まってパーティをしたり、独身者同士の結婚相手を探したり、また贈り物をするという文化も定着していました。
この盛り上がりに目をつけたのが中国最大級規模の企業アリババグループでした。同社は2009年の11月11日に自身の持つ大型ECサイト「淘宝網(Taobao」にて大規模なセールイベントを開催し、予想以上の売上をたたき出したことから「11月11日 = セールスイベントの日」として定着し始めました。

 

独身の日の取り扱い額は7.3兆円!
2009年から開催された独身の日セールでは毎年参入企業が増えている影響もあり、毎年取り扱い額が更新されており、2019年の独身の日セール取り扱い額が7.3兆円にまで上っております。

現在中国ではアリババグループ(淘宝網、天猫など)と京東集団(JD.com)の2社が運営するECサイトが大きな売上を占めており、2019年度ではアリババグループの取扱高は過去最高となる2684億元(日本円で約4兆1870億円)、JD.comは2044億元(日本円で約3兆1886億円)にまで売上を伸ばしています。

2020年の独身の日はどうなるかを考察

2020年、皆さんも御存知の通り世界中が新型コロナの為大きな影響、そして変化を迎えました。
中国EC、ライブコマース市場も例外ではなく様々な変化がありました。

まず一つ目の変化はコロナ禍による「巣ごもり消費」に伴うEC、ライブコマース市場の拡大です。
政府から外出自粛を求められた国民は買い物の場所を実店舗からオンライン上へと移行していきました。

そして2つ目は、今までライブコマースに参入していなかった企業も続々とオンラインショップの開設を行い、市場の拡大が加速していったことです。例えば、農家の方々がスーパーに商品を卸せなくなり、対策として自身がライブコマースで自身の作った野菜の販売を始めました。また、別の例では車メーカーの社長が自身でライブコマースに出演し自社商品を宣伝するなどです。

これら、製造主本人がライブコマースに出演するといった手法は、従来KOLに商品宣伝を依頼することが主流だったプロモーションの流れの中、非常にユニークな試みとしてユーザーの心を掴み、大きな成果上げている例も少なくありません。

 

結果、現在の予測では2020年市場規模は9,612億元(約14兆7558億円)にまで膨れ上がるのでは、と予測されています。おそらく今年の「独身の日」もこのEC、ライブコマース市場拡大の流れは止まらず、過去最大の売上を記録するのではないかと注目されています。

 

 

参考:やまとごころ.jp「中国の11月11日は「独身の日」。1日で5兆円を売り上げる一大ECセールイベントとは?」
参考:Live Commerce「withコロナの時代 「ライブコマース」でECを強化する企業が増加